2014年07月29日

【ウォールフラワー】

《★★★》

内気でうまく人と付き合えないチャーリー。高校入学初日から、卒業までの日にちをカウントダウンしながら、なんとか堪えようとしている。
同じ高校に通う姉にはボーイフレンドがいて、新入生はあっち行け、と言われる始末だし、初めてできた友人は、国語の教師だなんて泣けてきちゃう・・・。

でもこの教師の存在は大きかった。

この教師が、「去年は大変だったみたいだな」っていうんだけど、チャーリーは問題を抱えていて、入院をしていたらしい。
それは、親友が自殺したからなのか、それも妄想なのか、分からなかったけど、チャーリーは錯乱すると幻覚を見て危ない状況になるらしかった。それは、終盤で分かるんだけど。

内気で、誰もチャーリーの存在に気付かない日常は、ある出会いをきっかけに一変する。
技術の授業で、パトリックという上級生に興味を持ち、珍しくチャーリーは自分から近づいていく。
アメフトの試合で、パトリックと義妹のサムと知り合いになったチャーリー。サムは、チャーリーの抱えるなにかを感じ、友達が一人もいないことも見抜き、チャーリーを友人として迎える。

こうして、チャーリーには友人ができて、やっと自分の居場所を見つけた、と感じる。
家族も本当にチャーリーを心配していて、「いい友達ができたようだな。なにかあったら、友達に相談できるな?」ってお父さんが言うんだけど、チャーリーにとっては、やっとできた友達だからこそ、自分の抱えるものを打ち明けて壁を作られたくない、って思うよね、だから本当は言えないんだよね。

でも、それをお父さんやお母さんには言えないんだよね。心配かけたくないし。

ちょっと暗くて、想像してた【恋しくて】みたいな物語ではなかったけど、でもなんだろう、ずっしりと言い映画だなって思った。

パトリックには秘密があって、アメフトの花形スターとの秘めた交際。そんな隠し事もチャーリーには嬉しいことだし、ボーイフレンドがいるサムに片思いするのも、そんなつもりで行ったわけじゃないダンスパーティで、相手の女の子から「今日から彼氏」なんて言われて、言えないままずるずる付き合ってしまうのも、青春だな〜。

ところが、ひょんなことから好きなのはサムってばれてしまって、仲間から総すかんをくらってしまうチャーリー。
しばらくは距離を置け、って言われて、またまた孤独なチャーリーになってしまった。

友情復活のエピソードもよかったよね。
パトリックの秘めた恋人のお父さんに二人の関係がばれてしまって、きっと原作ではきちんと描かれてたんだろうけど、学校中から変な目で見られるパトリック。アメフトの仲間から野次られ、恋人だった選手は知らん顔。
どんな風に学校には噂が流れたんだろうね?

ゲイ同士だからお互い様なはずなんだけど、どうやらパトリックだけが奇異な目で見られてたから、全部パトリックに被せて、自分は付きまとわれてた?とか、その辺は映画ではよく分からなかったけど、とにかく食堂でパトリックがアメフトの奴らに殴られてるところを、疎遠になっていたチャーリーが助ける。
学校で一番目立たない壁の花君が、殴りかかって仕返しするんだよね。

この一件で、サムから「あなたは私の兄を助けたのよ」って仲直り。

だけど、みんなは一足先に卒業してしまうんだよね。
傷心のパトリックに付き合う日々も、やがてはそれぞれが自分の進路に向かって歩き出す。

サムも進学のために旅立つ日、チャーリーは子供のころ、大好きだった叔母から受けた性的虐待を思い出し、精神が崩れる。
サムやパトリック、チャーリーの高校時代を変えてくれた人々が去ってしまい、その寂しさもあったのかな。

チャーリーの異変に気付いた姉が、すぐさま友人に「私の家に警官を行かせて!!」って叫んだとき、家族の絆を感じた。
なんだかんだとチャーリーのこと心配してるんじゃない。

またもや入院することになったチャーリーの元へ、遠くへ行った兄や姉が見舞ったり、どんなに家族がチャーリーのこと心配してるかって、問題のある末っ子だけど、家族を感じた。

退院したチャーリーに、きっと両親が連絡したのかな、パトリックとサムが会いに来て、ドライブに行くシーンは、彼らが友達になった一年前を思い出して、キュンとなった。
それからのことは分からない。
大学へ行ったサムや、音楽に近い町へ進学したパトリックたちと、下級生のチャーリーがいつまで友情を続けることができたのか。

でも、先のことよりも、その時を必死で生きてるチャーリーが、残りの高校生活を自分らしく過ごしていくのではないだろうか、ってそう思いながら観終わった。

チャーリーの理解者である国語の教師が、そのまま学校に残ることにしたのも、希望の光かな。


posted by じゃじゃまま at 16:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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