2014年06月19日

【俺はまだ本気出してないだけ】

《★★★★》

なんとなく会社を辞め、漫画家になる!と宣言するものの、なんだかテキトーで、グータラなバツイチ男、シズオ。
高校生の娘と絶対年金暮らしのじいさんの3人暮らし。
出版社に原稿を持ち込むも、なんだかんだといつもボツ。バイト先のファストフードでも、年下のバイトから「店長」ってあだ名で呼ばれて遊ばれている。
野球少年たちにまで「監督」ってあだ名で遊ばれてるし、幼馴染の修をいつも呼び出して奢らせてるけど、修が別れて暮らす息子からも「シズオみたいな大人にならないで」と言われる始末。

しかも呼び捨て。

バイト先でふざけてると、本物の店長がやって来て「ビンタね」って真顔で言われる、本当に情けない奴。
どこにも救いのない、ゆるい話で、評価もそれに伴って高くない映画だけど、私はこういうの大好き。
え?こういうドラマに、学んだり、共感したり、内容がないようで、でも実はしっかり記憶に残る映画っていいと思う。

結局、シズオがプロの漫画家になれるかどうかは分からずじまいだし、なんといっても編集者が途中でいなくなるしね。後任、みんな嫌がるし。あの浜田岳演じてた編集者の、「いいじゃないですか〜」も、どこまで本気だったのか疑問だし、実はやる気なかった感もいい味出てたけど、後任のサッシーもいいよね。
なんといってもね、シズオの夢叶うとかよりも、サッシーの厳しい駄目だしに、シズオとの勝負どこまで続くか見ものだし。といっても映画はそこまでやらないから、想像するだけだけど。

シズオの父親であり、橋本愛のおじいちゃん役でもある石橋蓮司がこれまら面白い。ゲロ、二回吐かれたり、シズオに何度も漫画家辞めろ!って親子喧嘩したり、いやいや、シズオのこういうこと父親譲りなんじゃないの?

シズオに影響されて、修がパン屋になるって会社を辞める。その弟子に、山田孝之もいて、別れた妻と息子が「シズオみたいになったら困るから」って戻って来て、ほら、なんだかんだとゆるいけどハッピーエンドで、よかったじゃん。

私は、こういうどうってことなさそうな、でも等身大の日常の映画って好きだな。

いい歳した大人が、うまくいかない人生に「まだ本気出してないだけ」って言い訳するもの、愛きょうあって、だけど、実は痛くて切ない。だから好き。


posted by じゃじゃまま at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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