2014年03月23日

【アルバート氏の人生】

《★★★☆》

女性が一人で生きていくには難しかった時代。アルバートは男性の恰好でウエイターとして生きていた。
女であることを隠しながら生きていかなければならないため、人との関わりを避けるようにしていた。
そんな孤独の中で生きて生きたアルバートの人生を一変させる出来事が起こる。
働いているホテルに、ペンキ職人としてやってきたペイジ。仕事が終わるまでアルバートの部屋で寝泊まりするように女主人に命令される。

男と同じ部屋で!驚愕にうろたえるアルバート。女であることを悟られてはいけない。ところがペイジが持ち込んだノミに体を刺され苦しんでいた姿をペイジに見られ、女であることが発覚してしまう。
告げ口を恐れるアルバート。そんなアルバートに、ペイジはある事実を見せる。

それはペイジもアルバートと同じように、女であることを隠していたということ。
そして、ペイジは妻もいた。その人生に、アルバートも希望を見出すようになる。自分も同じように妻を持ち、一人きりの人生に終わりを告げること。
共にホテルで働くウエイトレスのヘレンに想いを寄せるアルバートだけど、これが彼(彼女?)の人生を破滅へと向かわせる。

ヘレンに想いを寄せたからなのか、ペイジと出会ったからなのか。アルバートがそんな希望を持たなければ、そう思わずにはいられない。

ヘレンには、チンピラな恋人がいたんだ。この男が、ヘレンを利用してアルバートからお金をむしり取ろうとする。本当にろくでなしなのに、ヘレンは気付かない。
気付いた時には、妊娠して、もう捨てられる寸前。そんなヘレンを助けようとして、ロクデナシのジョーに突き飛ばされ、頭を強く打ち、それが原因で死んでしまう。

そんなアルバートが発見されたのは翌朝のベッドの中。そこで初めてアルバートが女性であることが発覚し、それは新聞を賑わすスキャンダルとなった。

アルバートを殺したのはジョーなのに、あいつはとっととヘレンを捨てアメリカに。ヘレンは子供と共に捨てられ、女主人のベイカーにただ働きさせられている。ま、これはアルバートを利用しようとした罰だね。
このベイカー夫人は、アルバートの部屋から彼が貯めたお金をねこばばしてホテルの改修工事に使ってる。

ひたすらに生きてきたアルバートは、なんのために生まれてきたの?
母も写真でしか知らず、少女の頃は過酷な運命に傷つけられ、女であることを捨て必死で孤独と闘いながら生きてきたのに。誰に迷惑をかけたわけでもないのに、なぜこんなに報われない人生だったの?

そんな人生を思う時、成就しなかったけど、一時でもヘレンとの生活を夢見れたことは幸せだったのか。
ペイジという仲間を見つけた歓びも、悲しいことだらけの人生の中で、輝いていたのかもしれない。
希望を持てた、というだけで。

病で妻を失ったペイジを訪ね、二人でドレスを着て海岸を歩くシーンは、さすが名女優。本当におっさんが女装してるようにしか見えなかった。

posted by じゃじゃまま at 18:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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