2013年07月25日

【桐島、部活やめるってよ】

《★★★★★》

全然興味のなかった映画だったんだけど、日本アカデミー賞の際、ゲストが「最後まで桐島君の出てこない映画で、いつになったら出てくるんだ?」ってコメント聞いて、急に観たくなった。
そうしたら、冒頭から夢中になってすっぽり世界に入り込んでしまった。

ベンチで桐島を待つ彼女の梨紗。どうやら学校で一番の美人らしい。体育館ではなにやらドタバタ、なにかが報告されたらしい。職員室では映画部のぱっと見オタクの少年が顧問にいろいろ言われてる。
バレー部のキャプテンで人気者の桐島が、部活を辞めたらしい???
そんな噂が校内を走り、激震する。
体育館からか、体育館へかは忘れたけど、クラスメイトのかすみやくるみたちが走り、親友の宏樹やその彼女沙奈からベンチで桐島を待つ梨紗へ。

とにかく人間模様が面白い。
どれもリアルで、残酷なようでそれが現実で。

桐島の退部がきっかけなのに、そこからそれぞれの恋愛や友情への不信、三角関係ありの、青春群像。
結局、そのきっかけとなった退部の真相や本当に最後まで桐島君出てこなくて、その中途半端さが多分面白いんだろうな。
結局、金曜日の放課後から始まり、月曜か火曜までなんだけど、その先にはきっとみんな桐島に会えてるんだろうし、高校生達の4〜5日だけ切り取って見せられたってさ、その他の日常も見せてよ、なんて思わせてしまうのは、もうすっかりこの作品にはまってしまってる証拠だよね。

ああ、水曜、木曜も気になる。実はそのまま退学しちゃってたりして。

それにしても、彼女である梨紗もずっと桐島に会えない。親友である宏樹も連絡つかないまま。いったい桐島ってどんな奴よ。
こんなにみんなに心配されてるのに。きっと頭もよくて人望もあるけど、それは表面的な顔で人間的には身勝手なクールな奴なんだろうな。

梨紗と沙奈とかすみとくるみ。去年までは同じクラスだったけど、今はくるみだけが違うクラスで、実はくるみは梨紗や沙奈に距離を感じているのも分かる。
いわゆる1軍ってやつですか?梨紗や沙奈は、学校でも人気者同士のカップルだったり、目立つ彼氏だったりして、これも女の友情よりも実は自分優先で。
梨紗は桐島に連絡取れないことで苛立ち、本当はこの子たちって親友でもなんでもないんだよね。
心配してる振りして、沙奈も自分と宏樹のことしか考えてないし。

だからって責められない。これが今の高校生たちでしょう。

そんな二人を本当は馬鹿にしているくるみ。くるみはバレー部で頑張っている背の小さい男子のことが好きなんだよね。そのことも含めてくるみを理解しているかすみは、くるみが沙奈を叩こうとした瞬間、思わず自分が先に沙奈を叩いてしまう。
その条件反射というかその行動も分かる。きっとそれがかすみの本音でもあったんだろうね。

このかすみって子は、本心を隠すのがうまいね〜。
彼氏いるのに、「女子は大変なんです。内緒」って付き合ってること内緒にしたり、映画部の前田に対しても思わせぶりないい子演じたり。
さあ、どっちが本当なんでしょうか。私は、彼氏に対して別に本気でもなく、前田に対しても思わせぶりなことしてるわけじゃなく、本当に前田のこと好きというのではないけど、好感は持ってるんだと思ったけどね。
作者はどういう風に書いたんだろう?

それにしても一番面の皮が厚いのが、このかすみだわ。

吹奏楽部の部長の亜矢は、ずっと宏樹のことが好きで、前の席の宏樹をそっと見つめてる。
その視線に気付かないのが宏樹で、気付いてしまうのが彼女である沙奈。そして沙奈が気付いてることに気付く亜矢。
この片思いが、昔から変わらない姿で一番キュンと来るね。

だけど、この物語の子たち、全員が一方通行の片思いをしているよう。

どこにもハッピーエンドはないけど、どこかリアルに懐かしくもあり、いい映画だと思う。

posted by じゃじゃまま at 10:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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